実験!LVMのバックアップ

前回、LVMが認識できるようになっていることを書きましたが、今回は、試しにバックアップを復元を実験してみたいと思います。

※あくまで実験です。お試し頂く際も自己責任でお願いいたします。

環境は、RedHat Enterprise Linux Server 6.5、製品はサーバOSに対応した、Paragon イメージバックアップ11 Serverを利用します。

1. RedHat Enterprise Linux Serverをデフォルトでインストールしました。標準でインストールするとLVMが導入されます。

2. Paragon イメージバックアップ11 Serverを起動メディアからブートします。製品上で確認すると、LVMのディスクが正しく認識されています。 ただ、認識状況を見ると、ダイナミックディスクと同様に、ディスク全体に対する操作はできないようです。つまり可能なのは、あくまでボリューム単位のバックアップと復元まで、ディスクが飛んでしまった場合などのベアメタル復元(ディスク全体)はできません。

3. バックアップウィザードでは、個々のボリュームをすべて選択して、バックアップを実行しました。

4. 復元前に、念のため元々あったパーティションをFATでフォーマットしました。

5.復元ウィザードを起動して、複合バックアップイメージを選択し3つのボリュームをすべて復元します。

6. 復元を実行したところ、特にエラーなく完了しました。

7. 復元後のメイン画面でもパーティション形式もExt系で復元正しく復元されています。

8. リブートして起動状況を確認したところ、無事にログイン画面まで表示されました。

可能なのは、あくまでボリューム単位のバックアップと復元までとなるので、ディスクが飛んでしまった場合などのベアメタル復元(ディスク全体)はできませんが、データレベルのバックアップであれば、ある程度は対応できるようです。

※あくまで実験です。お試し頂く際も自己責任でお願いいたします。

LVMへの対応状況(認識されるようになった!?)

LB イメージバックアップ11 Pro、LB コピーワークス13、LB パーティションワークス15などはLVMに対応していないことを明記していますが、最新のbuild 10.1.21.193以降では、少なくともLVMが正しく認識されるようになっています。

以前の記事はこちら
LVMが使用されているかの確認方法
Linuxのイメージバックアップ
Linuxのコピー

具体的には、以下のように、LVMが導入されていてもディスクが正しく認識され、表示されるようになっています。

認識されていてもサポート外であることには変わりませんので、絶対にバックアップやコピーや復元、パーティション操作は行わないでください。 そうは言っても、やはり気になりますね・・・、次回バックアップの実験をしてみたいと思います。あくまで実験です!

PCの雷対策

日本の亜熱帯化?に伴って、このところ東京都内でも毎日のように急な雷雨があります。
先日も、都内では数千世帯で停電といったニュースがありました。
雷でPCを壊した私は、AMラジオ以外のAV機器は電源をすべて落としているつもりですが(ルーターやスイッチ類は稼働しっぱなしでした)皆さんはどうしているでしょうか。
そう簡単に自分の近所に落雷するわけもないのですが、実際に被害に遭うとダメージは結構キツイので、どうか、対策と注意は怠らないようにしてください。

落雷がPCに与えるダメージは、突然の停電と雷サージ(過電流)の2つがあります。
雷サージとは、付近の送電線等に落雷した時に一時的に発生する過電流で、送電線や通信ケーブル経由で侵入します。

コストや手間の少ない順に
簡単な対策をあげておきます。
○雷が近づいてきたら、PCの電源を切る。電源ケーブルやLANケーブルも抜いておく。
コストもかからず、基本的にはこれができればほとんど問題ないです。
電源を切れない人は、
○重要なデータは常にバックアップするように心がける。
○ノートPCを利用する(バッテリーがUPSの役目をするので停電には強いです)。
○PCを直接電源コンセントに繋がずに雷サージ対策付の電源タップを利用する(数千円程度から購入できます)。
○UPS(無停電電源装置)を利用して突然の停電に備える。

雷の接近中は絶対に避けたい作業
○大量のデータをコピーする(ツールを利用したバックアップ等も含む)
○パーティションの操作
○秘密領域を有効にしておく
上記はすべてデータの読み書きに関連していますが、停電や過電流の際は真っ先に被害をうけます。
夕方は大気の状態が乱れて雷が発生しやすいので、時間のかかるパーティション操作等はこの時間帯を避けるのがお勧めです。

フォーマットって何 2 OS対応(初心者向け)

前回、Windows対応の「ファイルシステム」を作る『フォーマット』は2種類「FAT/FAT32」系と「NTFS」系がある話をしました。今回は「FAT32」と「NTFS」へのOSの対応についてです。

パソコン歴が長い方には懐かしい画面です

DOS系と言われるOS(Windows95/98/98SE/ME)でOSセットアップ時によく見た画面ですね。このコマンドで作成するパーティションはすべて「FAT系」です。

Windows95/98/98SE/MEは「FAT」「FAT32」をインストール先にしました。(95/98はFAT32対応にはOSR2とかSPとか必要ですが古い話なので割愛、MSーDOS、PC-DOSについても今回は触れません)

Windows2000/XPは、OSのインストール先には「FAT32」「NTFS」どちらへもインストールできます。
ただしインストール時にOS上セットアップディスクではFAT32は最大32GBまでしか作れませんでした。インストール先サイズを32GB以下にすればフォーマット形式が選択できます。(前もってLB パーティションワークス等でパーティションを作っておけば32GBを超えたFAT32でもインストール先として使用は可能)

面白いのはWindowsNT4.0! このOSは、インストール先は「FAT」または「NTFS」に限られていました。

最初「FAT」でOSをインストールしてしまうと最大2GBになってしまうため、手狭になってしまいます。
サポートセンターへのお問い合わせで、Cドライブ拡大のために「パーティションコマンダー」でそのまま拡大してしまい自動的に「FAT32」へ変換されてしまった起動できなくなったという事例がありました。この場合は、「FATをNTFSへ変換」してから拡大するのが正解です。

逆にWindowsVista/7/8/8.1以降はインストール先は「NTFS」に限定され、「FAT32」にはインストールできないようになっています。「FAT32」にインストールしようとすると…

またWindows7/8/8.1は、空のハードディスクにインストールするとOSが「起動情報」と「OS本体」と分割されるようになりましたが、もし1パーティションにOSをインストールしたい時は、予め「LB パーティションワークス」等で1パーティションにしておけばインストールは可能ですが、やはり「NTFS」でないと受け付けられません。(MBRディスクの時、GPTディスクは1パーティションにはできません)

フォーマットって何? データ用(初心者向け)

ちょっと昔だと「フロッピーディスク」、最近だと「ハードディスク」、新品を接続した時に「フォーマットしますか」なんて確認が出た覚えはありませんか。

記憶媒体は、小さなセクタという単位が大量に集合して出来ています。セクタのままでは、データが保存できない為、「ファイルシステム」をその上に作り、データを置きます。この「ファイルシステム」を作ることが「フォーマット」です。

例えるならば、家を建てて荷物を入れるのに、土台むき出しでは置けませんので、土台の上に「床」を作る作業が「フォーマット」となります。

「フォーマット」自体はWindowsだけではなく、Macintosh用フォーマット、最近ではテレビ録画用ハードディスク用フォーマットも存在しま す。(それぞれ互換性があったりなかったり…)今回はWindowsの代表的な「FAT/FAT32」と「NTFS」を取り上げます。

「FAT/FAT32」は、初期のころからあって古いタイプ。「NTFS」は、新しいタイプです。

「FAT」「FAT32」

どのWindowsからも認識できるフォーマットです。WindowsだけでなくMacでも使用できます。パソコン用外付けハードディスクが「 FAT32」で初期フォーマットされている事が多いのはその為です。ただしフォーマットできる最大値とデータの大きさに制限があります。

「FAT」は、最大2GB以内しかフォーマットできません。保存できる1ファイルサイズは2GBまでです。
「FAT32」は、2.2TBまでのフォーマットが出来ます。でも保存するデータは1ファイル4GB以内でないと置くことが出来ません。(細かいデータが複数入っている1フォルダではありません) 1動画データが4GB以上だと、保存できません。

床が、最初は厚さ「5mm」のコルク板張りで、部屋の大きさは1帖まで、荷物は1個当たり2Kgしか置けずなかったのです。不便ですよね。ちょっと便利になって、ぶ厚くなった「10mm」の板張りでは部屋は大きく作れるようになったものの、荷物はそれでも1個当たり4kgしか置けないって感じですね。

「NTFS」

「FAT32」に代わって出てきた、新しいフォーマット方法が「NTFS」です。コルクボードの床が、大理石の丈夫な床になりました。大きな部屋でも大丈夫、重い荷物も置けます。

「NTFS」は、最大パーティションサイズは約16EB(ヘクサバイト)。1ファイルが4GBを超えたデータも保存可能です。セキュリティや堅牢性も向上しています。

ただ「NTFS」は古いOS系では(DOS/Windows95/98/98SE/ME)は認識できません。
Macでは特別なソフトを使用して認識させることができます。

参考:ハードディスクの単位、B(バイト)→KB(キロバイト)→MB(メガバイ)→GB(ギガバイト)→TB(テラバイト)→PB(ベタバイト)→EB(ヘクサバイト)

■外付けハードディスク

最近、外付けハードディスクは「パソコンデータ用」と、「テレビ録画用」ハードディスク用で販売されていますね。

テレビ録画用はフォーマットが異なるため、テレビに直接接続していた外付けハードディスクをパソコンにつないでも認識や録画番組は見られません。

もし「テレビ録画用」のハードディスクを「パソコンデータ保存用」にする時は、LB パーティションワークスやハードディスクメーカー提供のフォーマットツールを使って、NTFS等にフォーマットする必要があります。

今回はデータとして使用する場合の話…OSでの対応とインストールする先として使用する場合については、また後日。