Windows PEのバージョンが異なると、何が違う?

以前、Windows PEとはどういうものか、についての記事を掲載しました。
今回は、Windows PEのバージョンが違うと何が変わるのか、ご紹介します。

まず、LB イメージバックアップ11 ProのWindows PEの起動メディアを2つ用意します。
1つはWindows PE 3.0で、もう1つはWindows PE 5.0のメディアです。
このメディアをWindows 7のテスト用PCで起動して、動作を比較してみます。

まず、Windows PE 3.0のメディアから起動してみます。起動したら、「オプション」
→「ネットワーク構成」を選択します。

すると、「ネットワークが存在しないか、または起動されていません」と表示されて
ネットワーク構成の画面が起動できません。

同じ操作をWindows PE 5.0のメディアで行うと…

ネットワーク構成の画面が起動しました。

このように、Windows PE 3.0とWindows PE 5.0では、認識できる環境が
異なることがわかります。テスト用の環境では、Windows PE 5.0では認識できて
Windows PE 3.0では認識できない、という結果でしたが、もっと古いXPの環境だと、
逆にWindows PE 3.0で認識できてもWindows PE 5.0では認識できない、という結果に
なる可能性もあります。

今回のテストではネットワークでしたが、ハードディスクが認識されないことも
稀にありますので、場合によっては、ハードメーカーのサイトなどから
その環境に合ったドライバを入手しなくてはならないこともあります。でも、
ドライバを追加すれば認識できるとはいっても、そのまま使えた方が楽ですよね。
もし、最初に作ったバージョンで認識されない場合、PEのバージョンを変えて
メディアを作成すると、うまくいくかもしれません。

Windows PEって?

バックアップ関連のソフトを使っていると、たまに ”Windows PE” という言葉が
出てくることがあります。そもそも、Windows PEって何なのでしょうか?
Wikipediaによると、

Windows Preinstalltion Environment(Windows プレインストール環境)

をインストール するための、軽量版Windows」だそうです。

平たく言えば、Windows OSをインストールするための 軽量版Windowsということでしょうか。

サーバだけでなく、PCにWindows 7や8などの インストールにも、Windows PEが使われています。通常、Windows 7や8などのOSを クリーンインストールする際は、Windowsのインストール用のディスクから起動して行いますが、
このディスクから起動したときの環境がWindows PEと呼ばれる環境です。

下の画像は、Windows 7のインストールディスクから起動したときの画面です。
この環境にWindows PEが使われています。

このWindows PEにはいろいろバージョンがあります。Windows 7のインストール環境 ではWindows PE 3.0、Windows 8のインストール環境ではWindows PE 4.0、Windows 8.1の インストール環境ではWindows PE 5.0、というバージョンになります。
ライフボート製品には、Windows PEの起動CDを作る機能を搭載した製品がありますが、 製品の機能でWindows PE 3.0、Windows PE 4.0、Windows PE 5.0などのメディアを作る ことができます。では、このバージョンが違うと何が変わるのでしょうか?
次回はバージョンの違いによって何が変わるかを説明したいと思います。

Windows8.1 でインテル スマート・レスポンス・テクノロジーを試す

SSD と HDD 併用で高速化するインテル スマート・レスポンス・テクノロジー(ISRT)ですが、サポートにもぽつぽつお問い合わせがありますので、Windows8.1で設定して試してみました。

元々ISRTが採用されているPCでは仕様表にこんなふうに出ています ↓



http://www.intel.com/jp/support/chipsets/sb/cs-032826.htm などを参考に設定。
1. UEFI画面で、RAIDモードに設定
2. Windows8.1を新規インストール
3. ISRTのソフトをダウンロード、インストール、設定 という流れです。
キャッシュ用のSSDを接続すると、ソフト上で「高速の有効化」が表示されるのでこれをクリックするだけです。




「高速の有効化」をクリックすると↓↓↓↓↓↓↓↓





LB イメージバックアップ11ProでISRT環境をバックアップし、別のHDDに復元を試していると、バックアップ時と同サイズのHDDでないと、復元先のISRT環境は解除されました。


システムドライブのサイズが変化した場合と、HDDが非AFTの場合は、「高速の有効化」が表示されず、再設定できませんでした。




4TBのISRT環境をバックアップ  復元先1TB・・・ × ISRT設定できず
4TBのISRT環境をバックアップ  復元先4TB・・・ ○ ISRT設定に変更なし
1TBのISRT環境をバックアップ  復元先1TB・・・ ○ ISRT設定に変更なし
1TBのISRT環境をバックアップ  復元先4TB・・・ △ 一度等倍復元してからWindows上でシステムドライブを拡大すれば○
1TBのISRT環境をバックアップ  復元先非AFTの2TB・・・ × ISRT設定できず


それから、ISRT環境は、Windows PE 4.0では認識させるのに別途ドライバが必要です。
最新のPE5.0では、ドライバ不要で認識されます。

また、ISRTを解除せずに別のHDDを接続した場合、元のHDDがPE版で認識されなかったり(画面に表示されない)、パーティション状態が狂っていることが数回ありました。

UEFI(BIOS)画面上やWindows上では見えるので、セクタの状態を見ると、残骸と思われるものが残っており、0で上書きすると、PEで見えない現象が解消しました。




いろいろテストしていると、通常の削除や再フォーマットでは解消しないこのような現象がたまに起きることがあり、こういう場合はディスクの抹消やセクタ編集機能がとてもとても役立ちます ! C(*゚ー^)ノ*・’゚☆

USB 取り外しの注意

USBメモリは、内部のデータ使用中にちょっとメモリ本体を触って、外れかけただけでもそのデータは壊れます!       ……予期せず、猫に踏まれても壊れます。


データどころかUSBメモリも壊れました(苦笑

USB機器内のデータは、意図的に使用中でなくても、様々なソフトが勝手にアクセスして使用中となっていることもあり、特に写真とか音楽のソフトが勝手に待機状態となっていることもよくあります。(LB メディアロック 3の「秘密領域」有効化中もデータが開いている事となります)

取り外すときは、タスクトレイの「ハードウェアを安全に取り外してメディアを取り出す」アイコンをクリックして、取り外しても大丈夫との表示が出てから外しましょう。

いきなり取り外して、データが壊れたりメモリ内のファイルシステムが壊れた場合、回復できないこともありますので、気を付けましょうね。

シャットダウンバックアップ(イメージバックアップ)

※サポート外の使い方です。ご利用は自己責任の範囲でお願いします。

先日の記事で、バックアップをワンクリック(正確にはワンステップですが・・・)で実行する手順をご案内しましたが、今回はその応用編で、退社や就寝前にバックアップを行って、実行後はそのままPCがシャットダウンされるように設定してみたいと思います。

LB イメージバックアップ11 Proなどには、スケジュールのタイミング設定でシャットダウンバックアップはありませんが、処理の終了後に電源を切るオプションがありますので、バッチファイルと組み合わせることで、シャットダウンバックアップが可能になります。

基本的な設定方法は、先日の記事と同じでうす。

※サポート外の使い方です。ご利用は自己責任の範囲でお願いします。

1. LB イメージバックアップ11 Proを起動します。スケジュールバックアップを選択して、バックアップウィザードを起動します。

2. ウィザードを進め、バックアップ対象、バックアップ先を選択します。

3. スケジュールの選択画面では、必ず”処理の終了後に電源を切る”にチェックを入れます。そのまま進め、ウィザードを完了させます。

※バックアップイメージをその都度上書きしたい場合には、『バックアップ時に一意のファイル名を生成する』のチェックを外します。

4. ウィザードが完了したら、『タスクスケジュールタブ』を選択します。登録されたタスクを選択して、右クリックから『プロパティ』を選択します。

5. スクリプトの箇所を確認し、登録されているスクリプトのファイル名を確認します。この例では、以下のファイル名となります。
scr_130514055023847.psl

【POINT】
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LB イメージバックアップ11 Proのスケジュール処理は、上記のスクリプトファイルをWindowsのタスクスケジューラから実行することで、定期実行しています。

Windowsのタスクスケジューラには、次のようなコマンドが登録されています。

C:\Program Files (x86)\LB\Image Backup 11 Pro\program\scripts.exe –rebootonconfirm -Wno –graph –multiple “C:/Program Files (x86)/LB/Image Backup 11 Pro/scripts/scr_??????????????.psl”
———————————————————-

あとは、このコマンドを実行するバッチファイルを作成するだけです。

6. メモ帳を開きます。以下の内容をコピー&ペーストします。

※ブラウザ上だと改行が入ってしまうので、改行は削除します。
※末尾のscr_130514055023847.pslは、6.で確認したファイル名を入れてください。

“C:\Program Files (x86)\LB\Image Backup 11 Pro\program\scripts.exe” –rebootonconfirm -Wno –graph –multiple “C:/Program Files (x86)/LB/Image Backup 11 Pro/scripts/scr_130514055023847.psl”

7. 任意の場所に保存します。この例では、デスクトップに、シャットダウンバックアップ.txtとして保存しました。

8. 拡張子をtxtからbatに変更します。

9. ファイルを実行します。ユーザアカウント制御が表示されるので、『はい』を選択します。

10. バックアップが実行されます。バックアップが完了すると、PCが自動的にシャットダウンされます。今後は、ファイルを実行するだけで、バックアップからシャットダウンまで自動的に行えるようになります。

バックアップが終わると自動的にシャットダウンします。

※batファイルを直接実行すると、上記のように黒いDOS画面がバックアップ中表示されます。非表示にしたい場合には、さらにvbsファイルを用意して、vbsからbatを実行すると非表示にすることができます。

具体的には、メモ帳を開き、下記2行をコピー&ペーストします。
※batのファイル名は必要に応じて書き換えてください。

Set ws = CreateObject(“Wscript.Shell”)
ws.run “cmd /c シャットダウンバックアップ.bat”, vbhide

シャットダウンバックアップ.batと同じ場所に保存して、拡張子をtxtからvbsに変更してください。

※サポート外の使い方です。ご利用は自己責任の範囲でお願いします。